写真は旧病院の近くにある宮木公園の桜であります。この公園は穴場的な所で訪れる人も少なくゆっくりと桜を楽しめます。今年もきれいに咲きましたよ。ここの桜を見ると、西行の「願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ」を思い出します。
「できれば桜の下で死にたい」という思いの歌であり、忘れられない患者「S]さん、そのものであります。
Sさんは、不治の病にかかっていたため、外来で定期的に診察をし、約4年間のお付き合いでありました。病状は徐々に悪化し、数十年前の3月に「最期」の入院と悟ってきました。そこでSさんの大好きな桜を「いっしょに見に行きましょう」と約束し、旧病院から近く人も少ない宮木公園を選びました。4月半ばの満開の日、Sさんはお化粧し着飾り、いっしょにがんばって歩いて公園まで行きました。桜を見ながらいろいろな話をし、今でもその時の笑顔を忘れることができません。しかしこの時の本当の気持ちは今でもわかリませんが、5月のはじめに天国へ旅立ちました。この出来事があったために、ここの桜を見ると西行の歌を思い出し、来年もこの桜を見ることができるだろか、またどのような気持ちで接しているだろうか、時間が経つのも忘れて見入ってしまいます。
Sの妹Kです。
返信削除4/23に病院の見学へ行ったら、偶然先生と、大好きだった看護師さんにお逢いしました。
数年前の事が、ついこの前の事の様に、思い出し涙が出そうでした。
きっと姉が、先生、看護師さんにお礼を言いたかったんだと思います。
感謝しています。
また、お逢いしたいです。
(私の母親Kは、メールが出来ないので代筆させていただきました。)
Kの娘より
Sの甥です。
返信削除そんな事があったのですね。
東京に住んでいるため、年に1、2回しか
お見舞いに行けませんでしたが、叔母も嬉しかったのだと思います。
本当にありがとうございました。